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石狩川水系牛朱別川分水路‐通称永山新川。 オジロワシを含め色々な野鳥が集まる人間にとっても野鳥にとってもオアシスだ。
ここは元々田んぼだったところに 牛朱別川が増水氾濫した場合を想定して人工的に作った巨大な水路なのだ。 下流で石狩川に合流する。
普段は樋門がわずかにしか開いていないので ほとんど止水に近く 流れも非常に穏やか。 カモやハクチョウたちとっては春秋の渡りの時期の中継地となっている。
建設当時には予測もつかないほど ピーク時には数万羽のカモたちが羽を休める。 一部の方たちが ハクチョウやカモに餌をやっている。 一方で野鳥を愛する人たちが餌をやらないように訴えている。 餌をあてにして本来はもっと南の地で越冬するはずが 居付いてしまう鳥たちもおり なるべく彼らに干渉せずに 静かに見守ろうというのが彼らの主張だ。
昨日餌やりや氷割りや周辺の除雪をしている方たちとお話をする機会があった。 「羽を怪我して飛べないハクチョウが2羽いるから彼らの世話をしている」というのが彼の主張だ。
私も自宅の庭に バードフィーダを設置しているから 冬場の餌のないこの時期に世話をする彼らの気持ちはよくわかる。
しかし 餌をやらずに自然のままに 飛べずに餌を採れないものは淘汰されるべきと考える愛鳥派の方々の意見もよくわかる。
ただここはそもそもが 人工的な水路であるから 自然ではない。人間がこの水路を作らなかったら ここにハクチョウが来ることもなく 餌やりをする人も 居付いてしまうカモも 傷ついたハクチョウも 存在しないことになる。
ましてやそのカモを狙うオジロワシがここに来ることもなかったろう。
餌をやりたい人も それを咎める人も 野鳥たちにとっては同じ 身勝手な人間に違いないだろう。
傷ついたハクチョウに餌をやっているおじさんは「また明日も来るから待ってろよ〜」とうれしそうに話し掛ける。彼の表情をみていると 癒されているのはハクチョウではなく 世話をしているおじさんの方なのだということがわかる。
自宅でシジュウカラに餌をやる私も同じだ。自己満足。身勝手な人間の欺瞞と言われても仕方ない。
しかし この餌やりおじさんを咎めるなら 使いもしない分水路を作った国・開発局と仲良くするのはおかしい。そもそも田んぼや原野であった環境を破壊してこの水路を作ったのは彼らであり その予算を通した議員を選んだのは我々市民である。
どこまでいっても人間は身勝手なのである。